RadViewer をバージョンアップしました。
ダウンロードはこちら ⇒ RadViewer0.54
まだ、仕様を決めかねている部分も多々あるため、暫定的な公開となります。評価版としてご利用ください。
ソースコードもぐちゃぐちゃなので恥ずかしくて公開できません(笑)
主な変更点:
1:入射エネルギーの算出を、波高から波形面積に変更しました。これに伴ってパルスデータのファイルフォーマットも変更しました。
2:スペクトルに核種位置を表示する機能を実装しました。
数種の核種を表示するようにしています。核種のエネルギー値はconfig ファイルに設定します。
(任意の核種について表示するようになる予定ですが、現在のところユーザー設定は出来ません。)
3:スペクトル表示部分にマウスポインタがある場合、その座標に補助線とエネルギー(keV)、チャネル、カウント値を表示するようにしました。また、該当するエネルギー値に光電ピークがあった場合のコンプトン端位置を示す補助線を表示します。
(こんな感じ↓)
(※:入力レベルなどの条件を定めたうえで、基準線源を使って校正しないと正しい座標には表示されません。)
4:2,3 の変更に伴い、座標位置を校正できるよう二次関数の係数を設定できるようにしました。
(こんな感じ↓)
基準線源を用意し、ピークがはっきりするまで計測し、線源のエネルギー位置と補助線とともに表示されるエネルギー値が一致するよう二次関数の係数値を調整します。入力される信号の理論的な関数が分っていなくても、校正するエネルギー座標寸法を、画面上で複数測り、Excel などで近似関数を求めることで校正することが出来ます。
(こんな感じ↓)
(137Cs の光電ピークとコンプトン端の位置を計測しているところです。)
5:PMTでの使用時には、パルス数が数万パルスになるため、波形データの自動保存を省略しました。PINフォト などの検出率の低いセンサーで、全てのパルスデータを保存したい場合は、config ファイルの 「PulseDataSave」 の値を TRUE に変更すれば自動保存可能です。
6:その他、分解能改善のため「パルスの重なり」などを検出して排除する機能を実装しました。
校正について:
正しく校正するには、3点以上の基準点が必要になります。明瞭なスペクトルが得られれば、ピークとコンプトン端を使えば1つの線源でも2点を得られます。でも、一つ足りません…。それで、60Co のように、2つのピークを持つ基準線源が利用されているわけですね。気が付くのが遅かった><;
仕方がないので、137Cs 線源と やさしおの 40K でそれぞれの光電ピークとコンプトン端を使って校正しています。
計測時の温度変化について:
校正作業をしていて気が付いたのですが、シンチレータ or PMT or 電源 の温度依存性のために、一旦校正しても計測時の温度が変わるとピーク位置がずれてしまいます。
ある日、会社から帰って自分の部屋で計測を開始してから、夕食の為リビングへ。夕食後に、部屋に入って暖房を入れました。そしてしばらくするとピーク位置ががが…。
スペクトルから正しいエネルギー位置を求めるには、温度補償回路が必要かもしれません。少なくとも、計測時の温度が一定になるようにする必要がありそうです。
まとめ:
食品に含まれるセシウムの線量について、100Bq/kg という基準が厚生労働省から示されました。今後は、この基準値に基づいてスクリーニングしてゆかなければなりません。かなりきつい数値ですね^^
これまで利用されている機器では対応が出来ないか、大幅に時間を要する基準となっているようです。
開発機も、線量の絶対値を正しく算出するための校正の段階になってきましたので…
次回は、「測定器 と 食品のスクリーニング」 についてあらためて考えてみたいと思います。
ご意見・ご要望などお気軽にコメントしてください^^
では、また♪
こんばんは。
校正はなかなか大変な作業なんですね~。頭が下がります。
温度でピークの位置が移動するのは高圧電源の可能性が高いのではないでしょうか。電圧変動は即、PMTの感度(=ピーク電圧の変動=位置の移動)に影響が出そうだし。
ところで、RadViewerを使ってみたいと思っているのですが、途中経過など写真まじりで自分のブログに載せてかまわないでしょうか。
tokoyodaさん
おはようございます^^
やっぱり、電源が犯人ですかね~。安定した高圧電源の作り方を調べてみなきゃなりません><; tokoyoda さんはどうされてますか?
>途中経過など写真まじりで自分のブログに載せてかまわないでしょうか。
おお!大歓迎です♪
マニュアルと言うか…そういうのを作るのが苦手でいまだに作ってないので
分からないところが多いと思いますが、はどしどしお尋ねください。
よろしくです♪
おはようございます。
高圧電源はeBayでEMCOのC10という、入力電圧が11.5V~16Vで出力が0V~1000V(1mA)まで可変できるものを手に入れました。電圧調整用の端子に0~5Vを加えると0~1000Vまで可変できます。今使っているフォトマルは印加する定格電圧が低く800Vなので4Vにすれば800V出ますが、この4Vが不安定なら出力が不安定になるので同じです。
私のほうはまだ動けば良い程度の実験なので気にすることもないのですが、suparmabさんのように完成間近になってくると考えてもいなかったことがいろいろ出てきますよね~。
電源だとツェナーダイオードとかトランジスタなどの半導体で温度に弱いものを使っていることがよくあります。コンデンサも弱いですが電圧がドリフトするような箇所に直接は関係することは少ないと思います。一番手っ取り早く確認するのはドライヤーであっためることです。手に当てても我慢できる程度の熱風をかけると直ぐ分かりますよ。
RadViewer0.54を近いうちに試してみようと思います。結果はブログに載せ
させていただきます。ありがとうございました。
>一番手っ取り早く確認するのはドライヤーであっためることです。
なるほど!試してみます♪
>結果はブログに載せさせていただきます。
楽しみにしております^^
フォトマルの信号をRedViewer0.54で表示してみました。まだ何も調整してないし、シンチレータがBC408で波形がかなり細いパルスなのでせっかくの信号をかなりつぶしての入力で、単に動くことのテストですが自分のブログにアップさせていただきました。
使ってみて、不勉強なもので右側の2次関数のa,b,cの使い方が分からず「やさしお」の一番右の信号を40Kの位置に持っていくことも出来ていません。
私としては、今回はつながっただけで大成功で~す。(^^)/
おはようございます♪
動いたようで良かったです^^
ところで、blog はどちらですか?
よろしければ、URL を教えてください♪
おはようございます。
ブログはこちらになります。
http://blogs.yahoo.co.jp/kamekametaroh/3569681.html
どちらかというと核種分析よりシンチ+フォトダイオードでGM管の代わりの線量計を作るのが目的の内容になっています。
おおお~。とても参考になります!
プラスチックシンチレータですかぁ♪
大きくできるので、検出率があげられるのが良いですよね♪
以前にPET材でシンチレータを自作してみたところ、
大きい分だけパルス数は増加したんですが、
ピークが現れないので核種弁別が出来ないと思って断念しました。
調べてみるとプラスチックシンチレータの場合は、
光電ピークが現れないので核種を弁別する場合は、
コンプトン端を見るようですね。
参考(91ページあたり)↓
http://www.nkk.affrc.go.jp/library/publication/seika/giho/209/209-06.pdf
プラスチックシンチレータ(BC408)だとパソコンではちょっと扱いにくそうな感じですね。
今日もまたスペクトルをとってみましたのでブログに載せてみました。参考になるかどうか分かりませんが「やさしお」は10分、20分、40分、60分と計測し比較してみました。
最新のバージョンでは全て対応されていたのですね。こちらを使うことにします。
これだけでは意味不明ですね。以前、古いスレに書きこんだつもりが消えていたようです・・
(count → CPMが出来ると良いなといった趣旨でした)
ちなみに、OSX Lion+Parallels7+Windows7という変則的な環境ですが、Macはもともと4極なので問題なく動作しています。THとCPM換算の値を様子を見ながら決めていこうと思います。
素晴らしいソフトをありがとうございます。
山中さん
ご覧くださって嬉しいです♪
なにか不都合や、必要な機能があったら教えてください。
今後ともよろしくお願いします^^