この椅子を作るには?
どんな材料取りをすれば、もっとも無駄がないか?考えてみましょう。
(材料には2x4材を使用するとします)
まずは、材料リストを作ります。
一つ一つの部材の長さと必要な本数をリストにすると次のようになりますね。
これが、この椅子を作るための材料リストです(座板も別に必要ですが・・・)
長さ | 本数 |
---|---|
850 | 2 |
450 | 1 |
412 | 2 |
374 | 4 |
361 | 4 |
さて、ホームセンターなどで2x4材を見ると、いろいろな長さのものがあります。近くの店では、
4F(1219mm)、6F(1828mm)、8F(2438mm)、10F(3048mm)、12F(3658mm) の5種類ありました。
「どの長さの材木をどれだけ買ってくれば最も材料を無駄にしないでこの椅子を作れるでしょうか?」
のこぎりで切断するので、切代として2mm必要なものとします。
このような問題は一次元資材切り出し問題(板材の切出しの場合は二次元資材割付問題)と言い、
効率的な解法がまだ見つかっていない問題です。
もう少し正確に言うと、効率的な解法が存在するかしないかが数学的な未解決問題(P=NP問題)です。
世界中の数学者が数十年にわたって考えても、未だに未解決な難問なのです。
とはいうものの、材料取りを最適化して材料歩留まりを改善することは、
原価管理の上で重要な課題であり、生産設計を行う場合に避けて通ることはできません。
しかも、仕事は待ってくれません!
少しでも有用な解を、素早く見つける方法はないものでしょうか?
当サイトでは組合せ最適化を応用して、材料取りを最適化するソフトを開発・提供しています。