ポケットガイガーをPCで使うで、作成した GeigerViewer0.1βをバージョンアップしました♪
ですが、ネーミングが変なので「RadViewer 」に改名しました(笑)
(アナログ信号を出力できる測定器をパソコンに接続してその波形を表示・解析するソフト)
RadViewerの変更点:
・検出した放射線パルスデータを保存する機能。
・Excel で読み込めるようにCSV形式(放射線信号を検出した時刻と波高データ)保存する機能。
を追加しました。
セットアップファイルのダウンロード ⇒ Rad Viewer 0.2β
使い方は、GeigerViewer と同じです。わからない点はコメント欄に書き込んでください。
コードについて:
スパゲッティーです(笑) リファクタリングしてくださる方~大募集です♪
ソースコードのダウンロード ⇒ Rad Viewer PRJ
大雑把に動作を説明すると、
・動作開始時にホワイトノイズレベルから閾値を決定
・音声データをバッファに保持
・バッファを波形データとして表示
・波高を解析して閾値以上のものを記録
・波高データをスペクトラム表示
という流れです。
閾値の決定は、
・動作開始時に30秒ほど各バッファ(10ms分)の最大値を記録
・記録データからホワイトノイズの平均と標準偏差(σ)を算出
・閾値 = 3σ x 係数(TH_Factor)
で行っています。TH_Factor はホワイトノイズを放射線信号と明確に分離するよう実験から求めました。
(こんな感じ↓)
(※上段の左隅にある山がホワイトノイズの分布)
CSVデータ使用例:
ポケットガイガーをPCに接続し、RadViewer で鉛遮蔽容器内の環境を15時間計測してみました。
(これ↓)
※鉛厚さ=50mm、内部径=Φ105mm、内部深さ=125mm
データをCSV形式で出力してExcelで開き、横軸に15分ごとの時刻、縦軸にカウント数をとってグラフを表示すると・・・
(こんな感じ↓)
時刻によって、バラつきがあるのが解ります。15分間に6つ検出されたり、一つも検出されなかったり。
放射線は長時間計測して平均をとらないと有意な値にならない理由がよくわかります♪
測定器の誤差について:
グラフをみると、2:00頃には 0cpm なのに7:40頃には0.4cpm (6cpm/15min) と、放射線はきまぐれです。15分の計測では最大で0.4cpm の誤差を含む事がわかります。2時間程度の測定時間をとれば標準誤差を20%程度にできることもわかります♪
厚生労働省の「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」では、「低感度のサーベイメータでの計測で、バックグラウンドから+20%以上の値を示した場合にはより精密な検査をする必要がある。」とされていますので、ポケットガイガー程度の感度の測定器と鉛遮蔽容器を使って食品の放射線を計測する場合は、最低でも2時間以上は計測する必要がありそうです。
では、また♪
追記(2011/11/19): PCによっては信号の位相が反転している場合があります。位相が反転していると正しく計測することが出来ません。反転している場合は □INV チェックボックスにチェックを入れてください。マントルのような適当な線源で放射線パルスをとってみて、パルスが立ちあがっている場合は位相が反転しています。
(位相が反転している場合のパルス↓)
(位相が正しい場合のパルス↓)
久しぶりに覗いてみました
mabさんDNA飽きちゃったのかなw
y_sakuda さん、ご無沙汰してます^^
>DNA飽きちゃったのかなw
飽きてませんよぉ~♪
Excel-DNAを使って放射線の計測データをRTD経由でExcelに取り込むのが
RTD の利用例としてちょうど良いかな?と思って始めたんです(笑)
でも、放射線の検出がなかなか満足できるレベルにならずに、
・・・
手こずってます(笑)
なるほど、そこまで行ってないw
正解です♪
茨城県南部に住むH.Sと申します。
このプログラムの存在を知って、ポケットガイガーキットをオーダーしました。
私もIPAD とやらは持っていません。
本日、キットがとどき。早速組立て、動作試験中です。
使用パソコンは2003年頃のdynabook SS2100でメモリが512MBと、いまとなっては
低能力のノートパソコンですが一応動作しているようです。
入力はキット付属の4極プラグ付きケーブルをカットし、手持ちの3極ミニプラグ付き
のケーブルに線同士を半田付け。キット付属のケーブルはアースとマイク信号のみの結線でした。
その他、気がついたこと、お尋ねしたいこと記します。
私のパソコンのマイク入力は、コントロールパネルのサウンド入力の調節を最大に、また画面右のレバーを最大(100%位置)にしてもThresholdはー636などといった値です。推奨の〜-1500は設定できないわけですが、これは機種によることでどうしようもないですよね。
Trigger View Mode の波形をみていると、それらしいパルスが記録され,それとともにカウント数が+1されます。
Threshold の設定が推奨どおりにはできないが、全体として動作は正常と思います。
あと、これはケアレスミスと思いますが、画面の数値表示の3行めの数値の単位
“uSv”(uはギリシャ文字のミュー)は”uSv/h”ではありませんか。
次回バージョンアップのときには訂正ください。
とにかく、大変有用なソフトを公開いただき、感謝しております。
鈴木さん、はじめまして。
コメントありがとうございます♪
使っていただいている方が居られるのはとても励みになります!
で、
>これは機種によることでどうしようもないですよね。
についてちょっと調べてみました。
このページが参考になるかもしれません⇒http://dynabook.com/assistpc/faq/pcdata/002606.htm
(の、「マイクブースト」というところ)
マイクの入力を、増幅する機能です。(私の環境(VAIO)だと、サウンドのプロパティーにある「AGC」(AutoGainControl)というものに相当します。)
>推奨の〜-1500は設定できないわけですが、・・・
閾値が小さい方が大きな信号のレベルも取れますが、ポケガ本来の目的とはちょっとずれてしまいますね^^ 宇宙線のように大きなエネルギーの粒子は、振り切ってしまって値が取れなくても、Cs137のように小さなエネルギーのものを精度良く認識できた方が良いとするなら、閾値は1500よりも大きくても良いのかも知れません(その分、低いエネルギーの領域での分解能が良くなる)。
>“uSv”(uはギリシャ文字のミュー)は”uSv/h”ではありませんか。
ご指摘ありがとうございます^^ チョンボです。気が付きませんでした♪
バージョンアップで訂正いたします。
で、ついでなのですが・・・
uSv/h の表示は、ポケガの初期型の係数=15.758(カウント値をuSv/hに変換する)
で算出していて、ポケガの信号をRadViewerで解析した場合に正確な空間線量を算出できるように校正しているわけではありませんので、uSv/h の数値はRadViewerを動作するPCなどの環境によって誤差が発生します。
対策として・・・たとえば、モニタリングポストの近傍で計測して値の誤差があれば、右側のスライドバーで閾値を増減(±)して、校正することができます(そのパーセンテージは、お手持ちのポケガとPCの組み合わせでの計測において不変だと思います)。
ただ・・・、放射線の計測が統計的なものであることと、ポケガの検出能力の点から見て「真の」校正は不可能だと思われるので、あまり気にしなくても良いのかもしれません。わかりやすく言うと、「サイコロを6回振って1の目が一度も出なくても不思議ではない」ということです。
バージョンアップ作業をしていますので、またご意見お待ちしています♪
早速の回答ありがとうございました。
御教示のURLでMic Boost の機能があることを知りました。
使ってみました。貴殿のプログラムの起動直後の感度調整の結果のTHの値から
判断しますと、Mic Boost ONで感度は約10倍になります。
従ってTH=-1500 に調整することも可能になりました。
ただ、この機能を使用すべきかどうかは、微妙です。
Trigger View Mode の波形を見ているのですが、当然のことですがgain をあげると
バックグランド(ベースライン)の揺らぎも増大しています。
いわゆるSN比は良くなるはずはなく、感覚的にはかえって悪化している。
ゲインを上げ、閾値を下げるとCPM値はいくらでも増加する。
閾値を高く設定すると放射線に起因するパルスの数え落としが起きるはずで、
閾値の選択は私には難問です。
電子回路起因の雑音、宇宙線をも含む放射線起因のパルス、共にランダムな性質を
持つものであることは理解しています。
これに加えて、増幅、サンプリング、計数などソフトの処理のアルゴリズムもからむはずで、Thresholdの解説をよろしくお願いします。
ところで、線源を用いた動作テストは、トリタン電極棒もランタンマントルも入手していません。唯一見つけたものは、園芸用品売り場で見つけたカリ肥料です。
硫酸カリ、保証成分量(50。5%)とあります。化学式からの成分%は54%(K2O)
ですので、純度は90%以上です。1Kgのプラスティック袋入りで400円位。
この肥料の袋にセンサーの感度側を接触させて、1時間ほど計数。
比較対象カリ肥料なしで同じく1時間位。
(木造2階の居室の木製机の表面にセンサーを下方に向ける。)
結果は以下のとおり
K2SO4上:CPM=2。81±7。4%
Blank :CPM=1。04±13。0%
有意な差と思います。
以上、今後もよろしく。
こんばんわ♪ ブースト出来たようですね。
>いわゆるSN比は良くなるはずはなく、感覚的にはかえって悪化している。
マイクボリュームを大きくすると、ホワイトノイズが大きくなりますが、放射線の入d射信号も同じ倍率で大きくなるので、SN比は良くも悪くもならないはずです。ゲインを大きくすると閾値もそれに伴って大きくなりますので、ちいさな音がクローズアップされる感じですね。
>ゲインを上げ、閾値を下げるとCPM値はいくらでも増加する。
ゲインは、常に同じ値で計測されるのが良いと思います。同じポケガ+PCの組み合わせの場合、ゲインが同じなら閾値もほぼ同じ数値になるはずです(電池が減ってくると上がってきますが・・・)。異なる試料を同じ閾値で計測するために、自動算出される閾値を微調整する機能ですので、通常は調整の必要はありません。
特殊な用途ですが・・・閾値をマイナス100%にして、□Filter の✔を外すと、ホワイトノイズもすべて記録できます。5分程度ホワイトノイズのデータをとった後に、閾値を±0%に戻すとホワイトノイズと閾値の位置関係を確認できます。ハードウェアを自作した場合に、ホワイトノイズの分布と閾値の位置が正しく設定されるか?を調べる場合の使い方です。
>Thresholdの解説をよろしくお願いします。
現在のバージョンでは、閾値をホワイトノイズの平均と標準偏差から決めていますが、次のバージョンでは最頻値(モード)基準に変更します。バージョンアップしましたら、記事の中で各機能の使い方・変更点と合わせて閾値決定の方法について解説しようと思っています。
>園芸用品売り場で見つけたカリ肥料です。・・・有意な差と思います。
なるほど~!肥料ですかぁ~。環境の3倍近い数値が出るんですね~♪
初めまして。
PCにデータを落とせるガイガーカウンターを探していて、
ポケットガイガーを知り、このサイトを知りました。
数日前にポケットガイガーが届き、今日、RadViewerを動かし、動作確認しました。
色々試したところ、何とか動いたのですが、ポケットガイガーを掌や体に当てただけで、
3μや4μ行ってしまい、その後、少しずつ数値が下がっていき、数分後に0.08μで落ち着きます。
まだ、使って間もないので、色々試してみたいと思います。
ところでなのですが、
スマートフォンやモバイルPCで動き(それぞれ別途開発を予定)、
放射線測定値に時間や位置記録情報を付加して、
ネットにアップするソフトウェアの開発を考えています。
そこで、失礼かとは思ったのですが、
大変恐縮ですが、supermabさんの開発した、公開されているRadViewerのソースの一部を、
参考にさせて貰って良いでしょうか?
脇保雄飛さん、はじめまして♪
ポケットガイガーは、計測中は触らないようにした方が良いですね。
マイク接続はアース(GND)に落ちてないのでノイズが乗り易く注意が必要です。
ノートPCの場合は充電時に、ACアダプターのノイズも乗ってしまいますので
計測時には電池動作させたほうが良いかもしれませんね。
公開したソースは参考になるのであれば、どうぞご利用ください。
おかしいところなどがあれば、ご指摘くださると嬉しいです。